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人生後半の処世術について考えます

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人間の星②

では、まずは、五本能と干の関係から説明します。 干の間には、生じる/生じられる(相生)、剋する/剋される(相剋)、同じ(比和)、のいずれかの関係が成り立ちます(「なぜ、未来を占えるのか④」参照)。剋する/剋されるというのは独特の用語ですが、…

人間の星①

これまで、「なぜ、性格を占えるのか」では五本能という基本的欲求で簡単な性格分析を、「身強/身弱とは何だろうか」では心のエネルギーという仮説で身強と身弱の生き方の違いを紹介しました。 実際の鑑定では、それらをより詳細にした、前者は十大主星(通…

身強/身弱とは何だろうか⑤

もうひとつ(前回に引き続き)渡邉恒雄氏の宿命を観てみましょう。 己 癸 丙 未 巳 寅 まず、日干は己=土なので、判定では火とします。 次に、地支は未巳寅なので、-夏春です。 そして、日干の火は夏で、正反対の季節は冬になりますから、身強1つのみで、…

身強/身弱とは何だろうか④

身強/身弱は、宿命からどのように判定するのか、正しい手順を説明すると難しくなるので、ここでは簡略的な方法を紹介します。たとえば、次のような宿命の人は、身強でしょうか?身弱でしょうか? 壬 癸 辛 申 巳 巳 判定は、日干と下の行の3つの十二支=地…

身強/身弱とは何だろうか③

身強/身弱は、生き方にどのような違いになって現れるのでしょうか? 身強/身弱は、一般にエネルギーの大/小と定義されますが、具体的にこれをどう解釈するかは、論者により異なっていたりします。 たとえば、ある論者は、エネルギーを気力(あるいは、体…

身強/身弱とは何だろうか②

四柱推命にも算命学にもいろんな流派があるので、以下はあくまで私見です。 運勢について、四柱推命は誕生日の宿命だけで判断しようとするのに対して、算命学は(宿命以外にも)その人の現実、すなわち、どのような環境でどのように生きてきたのか(宿命の消…

身強/身弱とは何だろうか①

日干の強弱は、命術(東洋の占い)における運勢の重要な判断要素で、日干が強い場合を「身強(身旺)」、弱い場合を「身弱」といいます。 四柱推命では、日干の強弱によって運勢をよくする干(用神)が決まり、宿命における用神の質(どのくらいよい影響を及…

宿命と時間⑤

後天運では、大運の干支から人生の20年ごとのテーマを知ることもできます。 たとえば、渡邉恒雄氏の場合、日干は己=土で、23~42歳は火だから習得本能、43~62歳は土だから守備本能、63~82歳は金だから伝達本能がテーマの大運になります。 すなわち、まず…

宿命と時間④

では、渡邉恒雄氏を例に、ごくごく簡単な守護神法の観方を紹介します。 氏の大運は、3~22歳は木、23~42歳は火、43~62歳は土、63~82歳は金、83~102歳は水が周りますが、守護神は癸と丙なので同じ五行の水と火が周る大運が運勢のよい時期、忌神の土が周る…

宿命と時間③

後天運を知るのに「守護神法」という技法もあります。 これは、日干=自分にとってありがたい干を「守護神」、忌まわしい干を「忌神」として、後天運で守護神が周ると運勢が上がり、忌神が周ると運勢が下がる、と観ます。 では、何をもって「ありがたい/忌…

宿命と時間②

では、周ってきた辛の地支が「亥」だった場合は、どんな現れ方をするでしょうか(下左)。 日支(配偶者の場所)の寅と亥は「支合」といって、まとまる気の力が働く十二支です。すると、配偶者の場所が安定しますので、配偶者にとっては居心地がいい、すなわ…

宿命と時間①

以前の記事(なぜ、未来を占えるのか)では、誕生時の干支(宿命)から基本的な運勢を読み解けることを紹介しました。今回からは、誕生後に流れる時間からも運勢は影響を受ける(後天運)という話をしたいと思います。 後天運には、10年ごとの(各人固有の)…

天中殺とは何だろうか⑥

前回の「なぜ、未来を占えるのか」で紹介した読売新聞グループ本社主筆の渡邉恒雄氏の場合、天中殺の影響はあったのでしょうか? 経歴をみると、天中殺での人生の大きなイベント(就職・結婚・子の誕生など)はありませんでしたが、氏の場合、63歳(1989年)…

天中殺とは何だろうか⑤

まとめます。すべてのもの・ことは、発生と同時に消滅へ向かいます(エントロピーの法則)。時間の流れには、消滅へ向かう時間も含まれていて、これを「天中殺」といいます。 天中殺で始めたことは、まっとうできないか、上手くいかないままか、どこかに犠牲…

天中殺とは何だろうか④

天中殺には、年で周る天中殺(年運天中殺)のほかに、10年ごとの大運で周る天中殺(大運天中殺)もあります。 また、月や日で周る天中殺もありますが、私はほとんど気にしていません。というのは、二月や二日でもの・ことが一気に消滅するようなケースはあま…

天中殺とは何だろうか③

前回、天中殺を「消滅へ向かう時間」「運気が不安定になる」「行動を上手くコントロールできない」と説明しました。これだけを聞くと、天中殺はなにか不吉なことのように感じるかもしれませんが、決してそんなことはありません。 すべてのもの・ことには、始…

天中殺とは何だろうか②

私は、天中殺を次のように理解しています。 天体の秩序ある運行により地上では昼夜・季節などの規則性が保たれている。天中殺は、天の気が働かないから、秩序が失われた時間。無秩序=エントロピーが増大すると、存在は消滅へ向かう。天の気と地の気が入って…

天中殺とは何だろうか①

占いで「天中殺」のことを聞いたことがあるという方も多いと思います。 一般的には「天中殺の期間中は不吉なことが起こる」というイメージでしょうか・・・もちろん、それは誤った理解です。では、天中殺とは何なのでしょうか?天中殺だと、どんなことが起こる…

なぜ、性格を占えるのか⑥

以上、性格を占う方法について紹介してきましたが、勘違いしてはいけないのは、生年月日から出された五本能(鑑定では主星・従星)だけでその人の性格がわかるものではない、ということです。 本能の使い方は、置かれた環境などにより、人それぞれです。だか…

なぜ、性格を占えるのか⑤

ここで一旦、まとめます。東洋の占いのなかで、算命学・四柱推命などの命術は、なぜ、性格を占えるのか? それは、呼吸するように入ってきた気を吐き出す、その吐き出す気が(陰陽五行にしたがって)五つの基本的な欲求(五本能)となって性格を形づくる、だ…

なぜ、性格を占えるのか④

次に、五本能を五行で分類して、気の流れを観ます(循環法)。すなわち、守備(木)→伝達(火)→魅力(土)→攻撃(金)→習得(水)→、というように気が流れて、止まった(次に生じるものがない)ところが(気の向かうところとして)その人が目的とする本能だ…

なぜ、性格を占えるのか③

このように、日干から他の干支との関係を観ていくと、渡邉恒雄氏の場合には「守備」「魅力」「攻撃」「習得」「習得」の5つの本能が導きだされます。そして、5つの本能の特性や関係、バランスなどから、性格を観ていきます。 なお、実際の鑑定では、5つの本…

なぜ、性格を占えるのか②

前回の「なぜ、未来を占えるのか」で紹介した読売新聞グループ本社主筆の渡邉恒雄氏の性格を観ていきます。宿命は、次のとおりでした。 己 癸 丙 未 巳 寅 自分は左上(日干)の己=陰の土ですが、性格を占うには、これと他の5つの干支との相生・相剋の関係…