占いで「天中殺」のことを聞いたことがあるという方も多いと思います。
一般的には「天中殺の期間中は不吉なことが起こる」というイメージでしょうか・・・もちろん、それは誤った理解です。では、天中殺とは何なのでしょうか?天中殺だと、どんなことが起こるのでしょうか?
天中殺は、算命学で用いられる思想・技法です。四柱推命では「空亡」といいますが、これをまったく根拠のないものとして用いない流派が多いようです。
以前「なぜ、未来を占えるのか⑤」で紹介したように、天の気は10、地の気は12で一周りします。すると、暦をつくるときに、干と支を1対1で組合せていくと、十二支のほうに余りが2つ生じますが、この余った支が周る期間を天中殺とします。
たとえば、十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の順、十二支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の順で循環するので、干と支を組合せた干支は甲子、乙丑、・・・と循環して、癸酉となった時点で十干は一周りしてしまいます。すると、戌と亥には対応する十干がなくなってしまうので、この戌と亥が周る年を天中殺とします。
天の気がなく地の気=時間だけが流れていくので、算命学では「天中殺は、天が味方しないとき」と説明しています。しかし、10と12で2余るのは当然です。
問題は「なぜ、天の気は10で、地の気は12なのか」ということでしょう。算命学はこれを「平面五行説」「立体五行説」で説明しますが、なんだか「わかったようで、よくわからない」説明です。