前回の「なぜ、未来を占えるのか」で紹介した読売新聞グループ本社主筆の渡邉恒雄氏の性格を観ていきます。宿命は、次のとおりでした。
己 癸 丙
未 巳 寅
自分は左上(日干)の己=陰の土ですが、性格を占うには、これと他の5つの干支との相生・相剋の関係から、性格を形づくる基本的な欲求(五本能)を観ていきます。
守備本能(日干と同じ五行)
→自立・協調など
伝達本能(日干が生じる五行)
→伝達・援助など
魅力本能(日干が剋す五行)
→獲得・支配など
攻撃本能(日干を剋す五行)
→承認・没頭など
習得本能(日干を生じる五行)
→理解・創造など
たとえば、日干の己から左下(日支)の未=陰の土をみると、同じ五行なので「守備本能」になります。守備本能とは、「他人に頼らず干渉されずに、自分の思うように生きたい」という欲求で、これが適度に発揮されると「頼れる」「協調性がある=他人との利害調整が上手い」などの性格になります。
一方、発揮しすぎると「わがまま」「頑固」などの性格が、発揮できずにいると「同調的」「意気地がない」などの性格が目立ってきます。
また、守備本能の干は、自分の干=日干と同じ五行なので、仲間を大事にします。だから、親分肌で情に厚い一方、上から押さえつけようとしたり敵対したりする人たちには徹底抗戦する、という性格の人が多いように思います。
本能を発揮するにもオンとオフのバランスが重要です。守備本能でいえば、「自分の立場ばかり通そうとせずにたまには他人に譲る」「周りに流されてばかりではなく自分の立場をはっきりさせる」といった感じです。
渡邉恒雄氏の場合、「ワンマン」という側面ばかりが報道されますが、面倒見のいい親分肌の人でもあります。そうでなければ、トップの座に座り続けることはできないでしょう。