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人生後半の処世術について考えます

身強/身弱とは何だろうか⑤

もうひとつ(前回に引き続き)渡邉恒雄氏の宿命を観てみましょう。

 己 癸 丙

 未 巳 寅

まず、日干は己=土なので、判定では火とします。

次に、地支は未巳寅なので、-夏春です。

そして、日干の火は夏で、正反対の季節は冬になりますから、身強1つのみで、身強になります。

 

氏の人生をみると、一介の新聞記者から「マスコミ界のドン」と呼ばれるまでに出世した、まさに身強の生き方をしている人です。しかし、氏がすごいのは、身強でありながら、よく学び考える人だということです。

幼少期に父親を亡くしたことから哲学を学び、軍国主義への反発から共産主義に傾倒し、新聞記者になってからは政治の泥臭い部分に深く関わりながら日本の政治構造を鋭く分析した書物を著すなど、現実面での苦労を通して精神面を高めてこられたように思います。身強だからといって、カネや権力ばかり追いもとめていると、いざ逆境に遭遇した時に精神面が弱いゆえに立ち直れなくなってしまいます。

何事もバランスが重要です。逆に身弱の場合には、精神面を高めるだけでなく、知恵を現実に活かす努力を続けることによって現実面に強くなっていかなければなりません。