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人生後半の処世術について考えます

花の宿命(いのち)グレース・ケリーとオードリー・ヘプバーン①

グレース・ケリーオードリー・ヘプバーン。ともに往年のハリウッドのトップ女優で、その美貌と気品、ファッションは、半世紀以上たった今もなお、多くのファンを魅了しています。

二人には、いくつかの共通点があります。

一つ目は、生まれた年が同じ1929年であること。ニューヨーク市場で株価の暴落が起こった年です。その後、倒産・失業の連鎖反応が世界各国へ波及、恐慌を打開すべく軍国主義ファシズムが台頭して、時代は第二次世界大戦へと進んでいきます。

グレース・ケリーは、アメリカの裕福な家庭で不自由なく育ちます。一方、オードリー・ヘプバーンは、ナチスドイツ占領下のオランダで厳しい生活を強いられて、栄養失調に苦しむことになります。

二つ目は、デビューして間もない20代前半で一気にトップ女優になっていること。

グレース・ケリーが女優を志したのはハイスクールを卒業してからで、20歳でブロードウェイ・デビュー、23歳で出演したハリウッド映画でゲイリー・クーパーの相手役に大抜擢されて、24歳でゴールデングローブ賞、25歳でアカデミー主演女優賞を受賞します。

一方、オードリー・ヘプバーンは、幼い頃からバレエでプリマドンナになることを目指していましたが、20歳のときにそれを断念、女優に転向します。そして、22歳でブロードウェイ・デビューして注目を集め、24歳のときに「ローマの休日」でアカデミー主演女優賞を受賞して、ハリウッドのトップ女優となります。