次に、十干の性質をみていきましょう。
甲=陽の木は、樹木。まっすぐ大きく成長しますが、一度折れてしまうと立ち直るのが難しくなります。
乙=陰の木は、草木。踏まれながら粘り強く成長しますが、自分を見失うと周囲に埋もれてしまいます。
丙=陽の火は、太陽。周囲を照らして明るくしますが、調子に乗ると暑苦しい存在になります。
丁=陰の火は、灯火(ともしび)。夜には目立って人びとを導きますが、炎で傷つけてしまうこともあります。
戊=陽の土は、(人の住まない)山岳。態度が大きく行動は大胆ですが、木々が育たなければ役立たずの厄介な存在になります。
己=陰の土は、(人の住む)田園。穏やかで庶民的ですが、作物が育たなければ人びとを苦しめることになります。
庚=陽の金は、刀剣。直情径行で動乱の時には武の実力を発揮しますが、粗暴で残忍な側面もあります。
辛=陰の金は、宝石。プライドが高く平和な時には文の実力を発揮しますが、傷がつくと役に立たなくなってしまいます。
壬=陽の水は、海・大河。清濁あわせ吞む器の大きい人ですが、荒れるとすべてを破壊する粗暴さを出します。
癸=陰の水は、雨・小川。静かにゆっくりと知恵を身につけていく人ですが、濁ると実力を発揮できなくなってしまいます。