算命学でのNG
今回は、算命学で当て逃げ事故について観ていきますが、算命学というと有名なのが天中殺です。
算命学の初学者は「天中殺の時期だから事故が起こった」と安易に考えてしまいますが、これは算命学の鑑定では絶対にやってはいけません。
というのは、そもそも12年(12月/12日)のうち2年(2月/2日)、すなわち、6分の1は天中殺だからで、天中殺の影響で事故が起こったというのなら、この世は事故だらけで立ち行かなくなります。
そんなバカな話、常識で考えたらおかしいとわかりますよね。
天中殺だから事故が起こるのではなくて、何らかの(宿命上の)問題を抱えていると天中殺など運気が不安定な時期には問題が起こりやすいということです。
だから、「天中殺だから事故が起きた、以上」という鑑定は、聞いているひとをいたずらに怖がらせてしまうので、有害です。
鑑定では、抱えていた(宿命上の)問題が何かを探って、改善策をアドバイスすることが肝要です。
陰占と後天運
では、今回の事故の背後にある問題は何かを探っていきましょう。
FUJIWARAの藤本敏史氏(以下「フジモン」)の命式を蔵干まで出します。
壬 戊 庚
申 子 戌
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戊 辛
壬 丁
庚 癸 戊
日干壬の子月生まれで、水が強いので、これを堰き止める戊と暖める丙が守護神、寒さを強める水が忌神になります。
ブレイクしたのは37歳からの壬辰の大運で、日干支と大半会となるため、良くも悪くも運が急展開するタイミングです。
氏の場合、ここで島田紳助氏との出会いがあり、木下優樹菜氏と結婚、子どもも生まれました。
しかし、壬は忌神なので、彼にとってはしんどい時期だったのかもしれません。
47歳から現在の癸巳の大運に入って、月干の戊と干合するので、強い水を堰き止めるものがありません。
だから、冷静になって自分を止めるものがなく、暴走しやすい。
そこに2022~2023年は忌神の水が周るので、運勢を落としやすく、とても嫌な時期です。
加えて、(準)納音で日干支と真逆の気が周るので、これまでの自分に問題があると叩かれやすい。
このように悪い運気が重なる時期でした。
陽占から
こういうときは、弱いところに問題が起こります。
氏の人体図は、次のとおりです。
龍高星 天南星
貫索星 石門星 司禄星
天貴星 車騎星 天将星
唯一の純星である兄弟/友人の場所の司禄星が要星になるので、兄弟/友人に振り回されたり、司禄星の消化に問題があったりすると全体に波及しやすく、弱点になりそうなところです。
そして、今回の事故・・・「当て逃げ」というのは、周囲の信用を失わせるような行動です。
氏の弱点の司禄星には問題がありそうです。
加えて、司禄星は妻を表す星ですが、(原因はともかく)氏は離婚したため、司禄星は輝きを失いました。
あと、芸人仲間などからの信用はどうだったのか、情報がないからわかりませんが、これまでのところ氏を元気づけるような発言は聞こえてきません。
貫索星と石門星が司禄星を剋していて、人体図からは保身のために信用を失うようなことを起こしやすいと解釈することができます。
今回の当て逃げは、氏の司禄星が原因と観てよさそうです。
再び陰占へ
人体図の司禄星は命式のどこから出ているのかというと、年支蔵干の丁です。
火はこの丁だけで、火源の木はひとつもなく、周りは火を消す水と土だらけなので、この丁はいまにも消えてしまいそうです。
また、この丁は、父親であり妻の干です。
氏の父親がどのような人物なのか、情報がないのでわかりませんが、元妻から推測するに、この丁がしっかりしていないから司禄星は輝かず、そこに忌神と納音が周って、当て逃げという世間の信頼を失わせる事態が起きた、ということではないでしょうか。
今後を占う
氏の今後の運勢を観ると、人生の潮目が変わる時期に入っています。
大半会で良い方向に展開していた運の流れが変わる・・・うまく回っていたものが回らなくなる、そんな感じになるのかもしれません。
だから、今回のことで心が折れてしまうと、このまま終わってしまいかねません。
ここが踏ん張りどころです。
さいわい氏の官=仕事運は良く、いまは仕事も見直すべき時期なので、ガヤ芸人で今後もいくとしても、自分が目立つのではなく、周りを引き立てて番組の進行を助けるということにより注力したほうがいいでしょう。
氏はそれができる能力と経験の持ち主で、来年と再来年、そして56歳からは命式にはない寿が周ってくるので、そうやって寿を活かすと、火生土と弱い司禄星を助けて、信用を回復しやすいと思います。
あとは、しっかりした良い奥さんをもらうことです。
元妻と同じような女性だったら、丁は弱いままで、司禄星も輝かないでしょう。
氏の今後に期待します。