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人生後半の処世術について考えます

占いのための「陰陽五行」無料講座(第14回)占いと人生の四季

 

命式と使命

自然にある生きとし生けるものには、それぞれに存在する理由を見出せるように、

すべてのひとには、その時代、その社会のなかで果たすべき役割があります。

生まれたときの気(年・月・日の干支)である命式は、そのひとの遺伝子であり、そのひとの果たすべき使命を表していて、

これを読み解くのが命術四柱推命・算命学)の目的のひとつです。

たとえば、前回までみてきた身強/身弱も使命のひとつです。

身強は、社会生活で消費すべきエネルギーが大きいので、環境を変えていくひと。

身弱は、社会生活で消費すべきエネルギーが小さいので、環境に合わせていくひと。

優劣ではなく、どちらも社会生活で重要な役割を担っています。

 

先天運と後天運

さて、とは「ひとの意思や努力ではどうしようもないめぐりあわせ」と言いますが、

その意味では、命式には運が表されている(先天運)ともいえます。

運を使って自分の使命を果たすのが人生だと、古代中国の自然哲学は考えたわけです。

そして、運には、時の経過とともに移り変わっていく運(後天運)もあります。

ひとつは、全員共通の年・月・日の干支と命式との関係で生ずる運(年運歳運)、

もうひとつは、そのひと固有の10年ごと(旬)に周る干支と命式との関係で生ずる運(大運)です。

大運の干支というのは、ユニークですよね。

ひとそれぞれの人生には四季があるというわけです。

 

大運の干支

年・月・日で周る干支は全員共通で、

2023年の年運/歳運の干支は「癸卯」です。

では、ひとそれぞれで10年ごとに周る大運の干支とは、何でしょうか?

四柱推命・算命学の入門書では、その出しかたを細かく解説していますが、

今日日、「四柱推命 命式」「算命学 命式」と検索すれば、生年月日を入力するだけで瞬時に(命式に加えて)大運の干支も出してくれるサイトがたくさん見つかります。

だから、読むだけ無駄で、意味があるとしたら、なぜそのように出すのか、背後にある思想を学ぶことですが、入門書はおろか専門書にもそこまで説明しているものは、ほとんどありません。

だから、この入門講座では、大運の干支の出しかたは(無駄なので)説明しません。

命式と大運の干支は、以前にも紹介した次のサイトでも出してくれます。

https://www.shugakuin.co.jp/fate_calculation

 

ただ、大運の干支について、知っておいた方がよいことが二つあります。

ひとつは、大運の干支がスタートする(後天運が先天運に影響を与えはじめる)年齢は、ひとによって1歳から10歳までの間(1歳単位)で異なること(立運)。

すなわち、10年ごとの人生の区切りの年齢は、ひとによって異なります。

もうひとつは、大運の干支は月干支を基準に順まわりと逆まわりのひとがいること。

すなわち(ここは読み流してよいのですが)男性で年干が陽のひとと女性で年干が陰のひとは順まわり(陽男陰女)、男性で年干が陰のひとと女性で年干が陽のひとは逆まわり、になります。

 

具体的な例で説明しますね。

以前に挙げた男性(1994年7月5日生まれ)の命式です。

 壬 庚 甲

 辰 午 戌

後天運は、次のとおりです。

右から左に縦書きで大運の干支が並んでいて、上の数字はそれが始まる年齢です。

 71 61 51 41 31 21 11 01

 戊 丁 丙 乙 甲 癸 壬 辛

 寅 丑 子 亥 戌 酉 申 未

すなわち、この男性の大運の干支は1歳からスタートしています。

男性で年干は甲で陽なので、大運の干支は順まわり。

月干支は庚午だから、

最初の大運(第1旬)の干支は庚午の次の辛未(庚の次は辛、午の次は未ですね)、

その次の大運(第2旬)の干支は壬申と変わっていきます。

月干支は生まれた月の干支でしたよね。

それが10年ごとに移り変わっていくのだから、まさに「人生の四季」です。

 

つぎは、同い年の女性(1994年5月22日生まれ)の命式です。

 戊 己 甲

 申 巳 戌

後天運は、次のとおりです。

 76 66 56 46 36 26 16 06

 辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊

 酉 戌 亥 子 丑 寅 卯 辰

この女性の大運の干支は6歳からスタートしています。

月干支は己巳で、この女性の年干は甲で陽なので逆まわり。

だから、最初の大運(第1旬)の干支は己巳のひとつ前の戊辰(己のひとつ前は戊、巳のひとつ前は辰ですね)、その次の大運(第2旬)の干支は丁卯と変わっていきます。

なお、順まわり/逆まわりと運の良し悪しとは関係がありません。

 

今回は、後天運の干支の話をしました。

次回は、いよいよ、後天運の吉凶について、説明したいと思います。