先天運/後天運の金運
今回は、後天運(ここでは大運のみ)の金運について説明します。
命式で「財/禄、日干ともにエネルギーが小さくないひと」は、持って生まれた金運のよいひとでしたが、
これに当てはまらないひとの金運は、どのように観ればよいのでしょうか?
日干と財/禄のエネルギーの平均(四捨五入)で、五つのパターンに分けて考えます。
①日干が3点以上+年干や月干が財/禄の五行で2点以下
②日干が2点以下+年干や月干が財/禄の五行で3点以上
③日干が3点以上+年干や月干が財/禄の五行ではない
④日干が2点以下+年干や月干が財/禄の五行で2点以下
⑤日干が2点以下+年干や月干が財/禄の五行ではない
①②のひと
①で金運がよくなるのは、財/禄のエネルギーが周って、エネルギーも3点以上になる大運です。
日干が強く、手にできる財/禄も少なくはないからです。
②で金運がよくなるのは、日干のエネルギーが3点以上になる大運です。
日干が強くなるので、財/禄の大きなエネルギーをコントロールできるからです。
③のひと
金運がよくなるのは、財/禄の天干が周って、エネルギーが3点以上になる大運です。
前回挙げたイーロン・マスク氏がこのパターンで、氏の大運は次のとおりです。
78 68 58 48 38 28 18 08
丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
戌 亥 子 丑 寅 卯 辰 巳
これを観ると、48~57歳は財/禄の天干が周って地支も旺なので、金運のよい時期です。
ちなみに、財/禄のエネルギーは(2点+4点+3点+5点)÷4=3.5点→4点。
48歳になった2019年は、電気自動車の量産化の成功で、倒産危機から一転してテスラの株価は急上昇、現在に至ります。
これは余談ですが、算命学で観ると、2036年にまた倒産危機が来るかもしれません。
運は利用するもの
大運は同じ干支=気が10年続きます。
10年あれば、人生が変わるのに十分です。
ただ、当然ですが、幸運を待っているだけでは何も変わりません。
運は、利用するものです。
金運でいえば、少なくとも(お金が入る可能性のある)商売/ビジネスの仕組みができていなければ、運も働きようがありません。
また、財/禄の天干=お金とも限りません。
ここでは詳しく触れられませんが、
周りからの信用だったり、人気だったり、異性だったり、生きかたによって、お金以外のカタチで具現化することがあります。
④⑤のひとは、四捨五入でともに3点以上になる時期はないので、金運はよくありません。
また、①②③のひとも、金運のよい時期が働ける年齢のうちに来ないと意味はない。
高齢で引退した後で金運がよくなっても、お金が入ってくる仕組みがないのだからどうしようもないからです。
ただ、そうであってもガッカリすることはありません。
ひとつは、年運/歳運もあわせて観ると、金運のよい時期があるかもしれません。
運が働けるだけの十分な準備ができていれば、1年あれば、ガラッと状況が一変することはまれではないですよね。
もうひとつは、ここで「金運がない」というのは(前回も書いた通り)商売/ビジネスには向かないかもしれないというだけで、お金に恵まれないという意味ではありません。
さらに言えば、今回紹介した鑑定は簡単なものでザックリした傾向しかわからないし、そもそも、現実が占い通りになるとは限らないですよね。※
じゃあ、占いなんて意味がないかというと、そうではなくて、ときに処世の指針というか良い気づきを与えてくれます。
占いは、信じるものではなく、利用するものです。
賢く利用しましょう。
※世界のお金持ちランキングの常連者ビル・ゲイツ氏の命式は次のとおりです。
壬 丙 乙
戊 戊 未
ステップ1、日干は壬だから財/禄の五行は水剋火で火ですが、月干に丙があります。
加えて、年干の乙は水生木で食傷/寿だから、ビジネスのポテンシャルは高い。
ステップ2、月干の丙のエネルギーは(3+3+3)÷3=3点なので小さくはありません。
ただ、日干のエネルギーは(1点+1点+1点)÷3=1点で身弱なので、後天運で日干のエネルギーが大きくならないとお金を稼ぐのは難しそうですが、旺の大運でも(1点+1点+1点+5点)÷4=2点なので小さい・・・。
このように、当てはまらないケースももちろんあります。
というか、当てはまらない場合には、命式と現実のズレの原因を考えることで納得することも多くて、
単に宿命から外れている場合にはいずれ大きな揺り戻しが来ることが多いです。
氏の場合、ビジネスで勝つことを強く意識しているのは宿命通りですが、それを達成して世界一のお金持ちになっているのは、身弱すぎる宿命(現実も、氏は独りで本を読むことを好むひとです)からは説明できない・・・。
ただ、後の回で説明しますが、氏が財/禄の大きなエネルギーに負けなかったのには、命式上からも説明できます。