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占いのための「陰陽五行」無料講座(第7回)干支と干支暦

 

十干と十二支(復習)

陰陽五行論では、陰陽と五行が統合されて十干という新しい概念が生まれて、

森羅万象は甲乙丙丁・・・と気が循環しながら形づくられていると考えるようになりました。

いわば、十干とは、森羅万象を形づくる天の気です。

一方、季節によって景色が変わるように、地=大地も天の気の影響を受けて12の異なる気を発していると考えるようになります。

これが地の気である十二支です。

これらは同時に循環しているので、

いまはどの天の気=十干、どの地の気=十二支が周っているのかがわかるように、

十干と十二支を組み合せて示したのが「干支」(えと)です。

 

干支の成り立ち

どのように組み合わせるかというと、

十干は甲から、十二支は子から始まって、

それらが同時に一つずつずれていくので、

干支は、甲子、乙丑、丙寅、丁卯・・・と流れていきます。

 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸

 子丑寅卯辰巳午未申酉

そして、癸酉までで十干は一周りするので、

次のサイクルに移って、地支は(子からではなく)余った戌から始まります。

 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸

 戌亥子丑寅卯辰巳午未

そして、また次のサイクルに移って、

 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸

 申酉戌亥子丑寅卯辰巳

次のサイクルに移って・・・

 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸

 午未申酉戌亥子丑寅

次のサイクルに移って・・・

 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸

 辰巳午未申酉戌亥子丑

次のサイクルに移って・・・

 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸

 寅卯辰巳午未申酉戌亥

ここまで来ると、次のサイクルは甲子から始まるので、一周りです。

一サイクルの干支は10個で、6周で一周りなので干支は全部で60個です(六十干支)。

Wikipediaより(なぜか、宇宙盤とは逆回りになっています)。

 

干支暦とは

古代中国では、この干支をまず日を数えるのに使ったんですね。

現代では日は1日、2日、3日、4日・・・と数えますよね。

古代中国では甲子日、乙丑日、丙寅日、丁卯日・・・と数えました。

そして、60日で一周りしたら、次の日からまた続けて甲子日、乙丑日・・・と数えました。

現代では月が替わると1日からになりますが、古代中国では月が替わっても日の数え方は影響を受けません。

それが現代に至るまで何千年も途切れることなく続いているんです。

歴史を感じますね。

そして、日だけでは季節がわからないので、

月も同様に干支で数えるようになり、

最後は年も干支で数えるようになって、暦が完成します。

2023/9/1は「癸卯」年「庚申」月「壬戌」日になります。

このように年月日を干支で表した暦を「干支暦」(かんしれき)といって、

東洋占術(四柱推命・算命学など)では、この干支暦を使います。

 

では、現代のカレンダーと干支暦とでは、数字と干支という以外に、どのような違いがあるのでしょうか?

そうですね・・・一番大きな違いは、

日と月と年は、それぞれが独立して60の干支が周っていること、

すなわち、いまこの時は「一日の波」「一月の波」「一年の波」の影響を独立して受けていることだと思います。

たとえば、2023/9/1は「癸卯」「庚申」「壬戌」の3つの干支の「気」を受けています。

他方、現代のカレンダーの「2023/9/1」は、基本的に今日という日を識別するための記号で、「2023」「9」「1」という数字には意味はありません。

 

つぎに、干支暦では、一年の始まりは立春で、終りは翌年の節分(翌年の立春の前日)です。

立春は寅月で、現代のカレンダーでは2月になります。

また、干支暦では、黄道(見かけ上の太陽の公転軌道)にもとづいて各月を設定しているため、各月の始まり(節入り日)は現代のカレンダーの1日とは異なるだけでなく、年によって微妙に変わります。

したがって、東洋占術(四柱推命・算命学など)では干支暦を書いた本(万年暦)が必須なのですが、いまはパソコンやスマホで「干支カレンダー」などと検索すれば、本がなくてもわかります。※

※私が使っているのは、次のサイトです。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1189949688

 

干支の話はこれくらいにして、

次回からは、なぜ干支暦でいろんなことが占えるのか、という話をしたいと思います。