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人生後半の処世術について考えます

市川猿之助氏の一家心中未遂事件(算命学)⑤

ただ、氏の場合は、最初に観たように宿命に忌神の金がなく、強いていえば水が忌神のような働きをしますが、そんなに嫌な影響を及ぼすわけでもありません。それに、運勢以外の現実的な土台(才能・努力・環境)がしっかりしているので、殺印相生格が崩れたとしても、これほど大きく運勢を落としているのは、解せません。

 

もうひとつ気になったのは、氏が先代から継いだ、スーパー歌舞伎に代表される「新しい歌舞伎」という一大事業の存在です。

コトバンクによると、スーパー歌舞伎とは「伝統的な技法を使いながら,最新の舞台機構や照明設備などを駆使して,歌舞伎を現代的な演劇として見直す試み」「スピード,スペクタクル,ストーリーの3つの要素が,伝統的な歌舞伎にはないおもしろさを生み出し,新たな客層の獲得に成功した」とあって、氏も漫画「ワンピース」を歌舞伎作品にして上演、好評を得ています。

Wikipediaによると、先代の新しい歌舞伎は、1968年(戊申)に演目で披露した「宙乗り」が始まりのようです。その後も先代は、革新的な芸術志向と邪道扱いされてきたケレンの演出(大道具や小道具の仕掛けを使って観客の意表をついたり驚かせたりするような演出)を融合させることで、歌舞伎界に新風を吹き込んできました。

そこで運勢上気になるのは新しい歌舞伎が先代(天中殺は申・酉)の天中殺で始められたことです(大運は癸申、年運は戊申)。天中殺の勢いもあって、宙乗りは多くの歌舞伎役者たちに取り入れられ、やがてスーパー歌舞伎として歌舞伎界に一代ムーブメントを起こすことになります。