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人生後半の処世術について考えます

人生と宿命-フランクルに学ぶ③

人生の転機とは、一般に、就職・結婚・出産・昇進・転職・失業・離婚など、環境が大きく変わる出来事=ライフイベントをいいますが、ほかにも重要なのが内面の変化です。たとえば、日常がつまらなく感じるようになったとき、これまでのやりかた・パターン(思考・行動など)が通用しなくなったとき、これまで隠してきた/放っておいた課題が原因となって問題が起き始めたときなどには、これまでの人生を振り返って、これからの人生を考えざるを得ません。

では、そのときに、どのようにして自分の人生の意味を見出していけばよいのでしょうか?

 

人生の意味というと、普遍的で崇高な答えがあるかのように思いますが、そんなものはありません。ならば、人生への欲求を満たすことに意味を見出せばいいのかというと、そもそも自分の想い通りの人生にするというのが無理です。それだけの資質や環境を全員が持っているわけではありませんし、人生は自分ではどうすることもできない力=に左右されるのが通例だからです。

 

自分を中心に人生を考えるのではなく、人生を中心に自分を考えること。人生から何を期待できるのかではなく、人生が何を期待しているのかが、問題なのだ。

人生はいつでも問いかけている、われわれにさまざまな悩ましい課題を与えて「どうするのか」と。どんなときにもできることはある。誰かのために、何かのために、いまできることは必ずある。だから、世界はいつでも意味に満ちあふれていて、どんなひとのどんな「人生」にも「意味」があるのだ。(※)

フランクルは、そう主張します。

 

※この段落は、「君が生きる意味」(松山淳著、ダイヤモンド社)から抜粋。