さて、彼は豊田商事の社員に対して「人生自体がマネーゲームや」「いかに金を集めて利用するかが俺の人生や」と繰り返し言っていたそうです。人生を「マネーゲーム」と言い切る境地に、彼はなぜ至ったのでしょうか・・・。
最後に、彼の人体図を観ておきましょう。
司禄星 天堂星
車騎星 貫索星 石門星
天胡星 龍高星 天南星
主星は貫索星で、天南星がついて、帰星でもあります。こういうひとは、「自分はこれでいくんだ」という軸が決まると、強い。身強で、車騎星と龍高星もあるので、自分の道を迷わず進んでいきます。ランボルギーニ・カウンタックや自家用のクルーザーを保有するなど派手好みだったようですが、日支からは天胡星が出ているので、虚栄心が強いのもうなずけます。
一方で、顔を知られると殺されるとマスコミを嫌い、社員にも顔をほとんど見せなかったといいますが、司禄星が陰転している感じです。そして、要星でもある司禄星に振り回されて、他の星も本来の輝きを失ってしまっている、そんな印象です。
目立たず記憶に残らない普通の子だった彼が変わったのは、初めて就職した会社を辞めたときだったと思います。バンドを組んだりして相応に楽しい生活で、そのまま勤めていたらまた違った人生だったのでしょうが、カネへの執着が始星の司禄星を動かして、宿命にあるピンボールの玉がはじかれたのです。
なお、念のため申し上げますが、こういう宿命だからこういう人生になったのだというわけではありません。彼と同じ日に生まれて、まったく違う人生を歩んでいるひともいるでしょうし、それはむしろ当然です。なぜなら、人生は(宿命以外にも)能力や環境の影響を強く受けますし、宿命をどう使うかによっても人生はまったく違ったものになるからです。