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人生後半の処世術について考えます

マネーの虎の復活③

2003年からは丙戌の大運に入って、忌神が周る。丙=太陽があると、日干の丁=灯火は太刀打ちできない(侮光)、すなわち、実力を発揮できなくなるから、すごく嫌な忌神だ。

そして2005年(乙酉)、輸入代理をしていた英MGローバーの経営破綻で資金繰りに行き詰まり会社の清算を決断、200人以上の従業員も泣く泣く解雇したという。創業と同じ木が周る年で、天中殺で始めたことが終わりを迎えたのである。

 

しかし、氏がすごいのは、そこからだ。

経営破綻すると借金を放ったらかして夜逃げする経営者も多いが、氏は自宅も含めてすべての資産を売却、2年かけて借金を返済した。「ATMで最後に残った預金5万6800円を引き出し、“これで本当に一文無しだ…”と思いながら1日1食、50円のカレーパンで食いつないだ」。住むところもないから、公園のベンチやバス停などでも寝ていたそうだ。

しかし、旧知の社長が会社の空きスペースを提供してくれて、「過去の成功にとらわれず、心を入れ替えて再出発する」ことを心に誓った、という。

経営破綻から2年後の2007年(丁亥)は、日干支と納音になる年だ。すなわち、ここまでにこれまでの自分を納めなさいというタイミングで、氏はそれを見事にやりきって、新たなスタートをきった。「それまで自動車販売以外は絶対やらないと決めていたけど、考えを改めて何でもやっていこうと決めました」。

こうなると、それまでの悪い気は一変する。