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人生後半の処世術について考えます

ボブ・ディランに学ぶ③

では、彼はどのように宿命を生きてきたのでしょうか?宿命を五行にしてみます。

 水 水 金

 金 火 火

彼のスタイルは、とてもユニークだと思います。歌手の多くがメロディにのせて聴衆の心を動かそうとするのに対して、彼は詩をぶつけて聴衆の頭に働きかけてくる感じがします。人によって彼の詩から受取るメッセージはさまざまです。

また、ファンやマスコミに一切媚びることなく、過去のヒット曲をコンサートでそのまま歌うようなことはしない。60年も新作を創り続けています。

ソングライターとして考えた・感じたことを作品にすることで、金=生じられる気を具現化=消化し、シンガーとしてコンサートやレコードで聴衆の心をつかむことで、火=剋する気を消化し、そして、己のスタイルを貫くことで、水=比和する気を消化しています。もし木=生じる気があれば、聴衆寄りのスタイルになるのでしょうが、彼にはありません。

同じことは、人体図の使い方にもいえます。加えて、彼は身弱で精神性の高い人なので、禄存星がカネや人気にこだわるという出方をすると、土剋水で、知恵=龍高星・玉堂星を濁らせてしまいますが、彼のコンサートは地方都市での中小規模のコンサートが中心で、あえて商業主義からは離れています。

宿命通りのあり方をしている人なんだと思います。