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人生後半の処世術について考えます

ボブ・ディランに学ぶ④

彼の経歴をみると、幼少期にラジオから流れてくる音楽に夢中になり、ピアノやギターを独習、大学を半年でやめて演奏活動を始めます。早く一生の仕事に出逢えたことで、彼は運勢の波に乗りました。

20歳でレコード・デビューを果たした後、まわりから多くの刺激を受けて創作に励み、公民権運動の高まりなどを背景に彼の歌は大ヒットします(22歳)。創作活動は、彼の運勢を上げてくれるのです(金生水で日干を助けます)。

逆に、運勢を下げるのはカネや名誉などの欲ですが、彼は「プロテスト・ソング」「時代の代弁者」といわれるのを嫌い、フォークからロックへと作風を変えて創作を続けます。もしここで彼が政治運動などに軸足を移していたら、やがて忘れられる存在になっていたかもしれません(カネ=火や名誉=土は、彼=水を涸らしてしまいます)。

そして、25歳の絶頂期(火が周る年)でバイク事故を起こし、32歳まで第一線から離れます。彼は、人気を得るまでに時間がかかる宿命(人気=火は忌神)なので、早く売れたことに対する運勢の揺り戻しが起きたのかもしれません。

ちなみに、彼が早く売れたのは、なぜか?おそらく、宿命にある印綬格一点破格が動いたからかもしれません(ある条件を満たすと、本来の宿命を無視して非常に強い運勢が働きますが、彼の場合、それは兄弟や親しい仲間などが陰で支えてくれることです)。そうだとしたら、印綬格一点破格を動かしたのは、敏腕マネージャーのアルバートグロスマンでしょう。事実、彼の戦略で売れた面もあるからです。