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人生後半の処世術について考えます

なぜ、未来を占えるのか②

古代中国では、あらゆるもの・ことの生成・変化の原因は「」にある、と考えられていました。

気とは、物理学の「エネルギー」のようなもので、物質にもなるし、気が強まれば/弱まれば現象は盛んになる/衰える、とします。

つまり、天体の運行から、地上での自然現象、人間の一生まで、すべては同じ気の運動に支配されている、だから、その原理がわかれば、あらゆる事象は説明できるし、未来も予知できる、というわけです。

では、気はどのような原理にしたがって運動しているのか・・・それを説明するのが「陰陽五行論」です。

 

まず、あらゆるもの・ことは、対立する性質をもった「陽」「陰」という気から成る、としました(陰陽論)。

すなわち、陽は能動的な要素、陰は受動的な要素で、ひとつのもの・ことを「動/静」「明/暗」「熱/冷」「大/小」「硬/柔」「外/内」「肉体/精神」というように二つの要素に分けて考えます。人間なら「陽は男性、陰は女性」になりますが、陰陽いずれが欠けても、もの・ことは存在することができません(陰があれば陽がある、陽があれば陰がある)。

そして、陰陽のバランスは連続的に変化していくと考えます。一日なら「陽は昼、陰は夜」ですが、太陽の動きにしたがい朝→昼→夕→夜が繰り返されます。

 

この陰陽論にもとづく占いが「」です。

易では、この世の事象をより深くとらえるため、陰陽をそれぞれ二つに、さらに二つに分けて八つの型をつくり、陰陽の組合せのイメージにしたがって、いろいろなもの・ことを分類します。

次に、この八つの型を組合せて六十四の型にして、それぞれに象徴的な意味を与えて、この世の事象は六十四の型どれかに分類できる、とします。

だから、占いで得た型(占う対象がもつ気)の象徴的な意味を、占う対象に当てはめて具体的に解釈する(タロットなどと同じです)ことで、天気から人事(財産、出世、健康、恋愛など)、ギャンブルまで、あらゆるもの・ことの未来が占える、というわけです。ただし、解釈により同じ型でも答えがが異なるため、当たるか当たらないかは、占い師の腕(経験など)次第ということになります。