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人生後半の処世術について考えます

改めて「性格」とは⑦

他方、特性論とは、性格を「協調性」「勤勉性」などいくつかの要素に分けて、それぞれの要素がどの程度備わっているかを調べることでそのひとの性格の特徴をつかもうとする考え方です。典型的なのは、就職活動広く行われているSPI(総合適性検査)です。

特性論は、「ひとの持ついろいろな特性を数量的に把握できる」「特定の特性について個人間で強弱の比較ができる」という長所がある反面、「そのひとの性格の全体像がわかりにくい」という短所があります。

心理学で有名な特性論は、ビッグファイブ(主要5因子説)です。性格は、①協調性、②情緒安定性、③外向性、④誠実性、⑤開放性の五つの特性ですべて説明できるとする理論で、これらは異なる文化圏でも安定的に認められることもあって、現在の心理学では主流になっています。(※)

協調性は他者に対する接し方を示し、高い場合は他人に対して温かく親切な性格で、低い場合は疑い深く自己中心的な性格ということになります。

情緒安定性は精神的な安定性を示し、高い場合は劣等感があり、悩みやすく繊細で何事にも神経質に考えがちな性格で、低い場合は心が安定しおだやかな気楽な性格ということになります。

外向性は心が外向きか内向きかを示し、高い場合は外向的で元気が良く物事に積極的な性格で、低い場合は内向的で物静か、おとなしく無口な性格ということになります。

誠実性はものごとに対する姿勢を示し、高い場合は誠実的で責任感があり物事に熱心に取り組む性格で、低い場合は諦めが早く責任感のない性格ということになります。

開放性は想像力や好奇心の度合いを示し、高い場合は知識欲が強く新しいことに取り組むことが好きな性格で、低い場合は好奇心に乏しく考えるのが苦手な性格ということになります。