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人生後半の処世術について考えます

改めて「性格」とは③

つぎは、性格診断についてです。心理学では性格をどのように捉えるのかというと、大きく「類型論」と「特性論」とがあります。

 

類型論とは、性格をいくつかのタイプに分類して、どのタイプに属するかによってそのひとの性格をつかもうとする考え方です。心理学では否定されていますが、典型的なのは血液型性格診断です。

類型論は、「大きな違いに着目して特徴を表現するので分かりやすい」「タイプの分類を知っておくと他人を理解しやすい」という長所がある反面、「実際は複数のタイプの特徴を持っているひとが多い」「いろいろな細かい特徴の違いを表現できない(表現するには分類の数が足らない)」という短所があります。

心理学で有名な類型論は、クレッチマーの気質類型です。(※)

彼は、精神科医として多くの精神病患者と接する中で、特定の精神病が特定の体格のひとに多く現れることに気づきます。そして、患者が病気になる前の性格などを調べた結果、「(健常なひとでも)体格と性格(気質)には一定の関係がある」と主張しました。

すなわち、ひとの体格を三つに分類して、「肥満型(太り型)」は循環気質(躁鬱気質)、「細長型(痩せ型)」は分裂気質、「闘士型(筋肉質型)」は粘着気質が多いとしました。

循環気質(躁鬱気質)は、「社交的で善良」「親切で暖かみがある」などの特徴に加えて、陽気で活発な躁的性質と陰気でもの静かな鬱的性質とが混在しています。

分裂気質は、「非社交的でもの静か」「内気できまじめ」などの特徴に加えて、神経質で傷つきやすい過敏性と周囲に無関心な鈍感さとを併せ持っています。

粘着気質は、「几帳面で凝り性」「まじめで粘り強い」「頑固で融通が利かない」などの特徴に加えて、いつもは大人しいのにときどき怒りを爆発させて周囲を驚かせるということも見られます。

 

※ 以降は、清水引司監修「<図解雑学>性格心理学」(ナツメ社)から引用。