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人生後半の処世術について考えます

改めて「性格」とは⑤

ほかに有名な類型論として、ユングタイプ論があります。

ユングは、神経症患者の治療経験から「ひとには根本的に異なる二つの<心の態度>がある」「すなわち、心のエネルギーが、周囲の現実に向かう外向型と、自分の内面に向かう内向型だ」と主張しました。

外向型は、他人の意見や周囲の状況をよく把握して、それらの条件に従って動こうとします。現実の動きをとらえるのが得意で、誰とでも気軽につきあえる反面、自分の内面には関心がないため、本当の欲求や感情には気づきにくいというところもあります。

内向型は、何をするにも自分がどう感じどう考えるかを重視して、他人の意見や風潮はあまり気にしません。周囲の現実の動きをとらえるのが苦手なため、社会への適応に苦しむひとも少なくありません。

さらに、ユングは<心の機能>にも着目しました。

われわれは、情報をキャッチして(インプット=知覚機能)それにもとづき判断を下して(アウトプット=判断機能)生活していますが、知覚機能には感覚(五感で情報を得る、観察力、現実重視)と直観(インスピレーションで本質を知る、洞察力、理想重視)、判断機能には思考(頭で判断する、正しいかどうか)と感情(心で判断する、好きか嫌いか)があると、ユングは主張します。

誰の心にもこれら四つの機能が備わっていますが、ユングはもっとも発達している機能(優越機能)に着目して、これと外向型/内向型とを組み合わせて、八つの異なる性格タイプを提唱しています。