金運について
〇×運というと、どのような運を思い浮かべますか？
金運、健康運、結婚運などでしょうか･･･。
このうち「金運」については、これまでに説明したことで簡単な鑑定ができるので、紹介します。
前回ご説明したとおり、金運は日干が剋する干＝財／禄で観ますが、
そもそも金運とは何でしょうか？
大きなお金を手にできる可能性でしょ？！と思われるかもしれませんが、
ここでいう通変／五徳の金運は、商売／ビジネスの運のことをいいます。
すなわち、社会生活を通じて得られるお金であって、宝くじの賞金や遺産などのようにタナボタ式に得られるお金ではありません。
だから、大きなお金が入る仕組み＝商売／ビジネスをしていないサラリーマンや公務員、専業主婦などは、金運を占ってもあまり意味がありません。
では、金運はどのように占うのか？
今回は、後天運ではなく、先天運＝持って生まれた運で説明します。
ステップ1
そのひとの宿命で「お金を稼ぐ」ことの重要性を命式で観ます。
天干は精神＝何をしたいかを表すので、
年干や月干が財／禄の五行であれば、顕在的・潜在的にお金を稼ごうとするひとです。
だから、ビジネス・チャンスに接する機会も多くなるでしょう。
加えて、年干あるいは月干が財／禄の五行のひとは、
もうひとつの天干が財／禄あるいは食傷／寿の五行かどうかをチェックしてください。
年干・月干とも財／禄の五行のひとは、お金を稼ごうとする傾向が一層強くなって、周りとお金をめぐってぶつかるような場面が多くなるかもしれません（争財）。
年干・月干が財／禄の五行と食傷／寿の五行のひとは、お金を稼ぎやすいひとです。
というのは、食傷／寿は日干が生じる五行で「助ける」ことにも気を使えるからで、困っているひとを助ける＝顧客ニーズに適うととらえると、お金を稼ぐこととの親和性が高いんですね。
一方、年干や月干が財／禄の五行ではないひとは、「金運がないからお金とは縁がない」とは思わないでください。
ここで観ている金運は、お金を稼ごうとするひとの運です。
お金を稼ごうと意識しなくても、
たとえば、出世した（官殺／官）、発明／発見をした（印／印）、作品が大衆にウケた（食傷／寿）などで大きなお金を得た（お金は目的ではなく結果）ということも、当然あり得るからです。
ステップ2
ここからは、年干や月干が財／禄の五行のひとが対象です。
年干や月干が財／禄の五行でも、エネルギーが小さいと手にできる財／禄は少ない。
だから、財／禄の五行の年干／月干から年支・月支・日支を観て（身強／身弱の判定と同様に）平均の点数を出してください（四捨五入で1点や2点だと小さいと判断）。
同時に、財／禄は日干が剋す＝周りから集める／奪うものなので、日干のエネルギーが小さい（四捨五入で1点や2点だと小さいと判断）と、お金を稼ぐのは難しくなります。
日干に比べて財／禄のエネルギーが大きすぎると、日干はますます弱くなる（反剋）ので、病気になったり貧乏したりすることもあります（財多身弱）。
以上から、金運がよいのは、財／禄、日干ともにエネルギーが大きいひととなります。
なお、いずれか／いずれもエネルギーが小さいひとは、「商売／ビジネスとは縁がない」とは思わないでください。
後天運でエネルギーが大きくなるときに勝負をかければいいんです。
次回、解説します。
では、世界のお金持ちランキングの常連者で鑑定してみましょう。
世界のお金持ちから
イーロン・マスク氏の命式です。
甲 甲 辛
申 午 亥
日干は（4＋3＋1）÷3＝2.7点、四捨五入すると3点なので小さくはありません。。
ステップ1、日干は甲だから財／禄の五行は木剋土で土ですが、年干／月干は土ではないので、先天運での金運の判定はここで終了、あとは後天運での金運を観ます。
すなわち、氏は、お金を稼ぐことは重要ではないということです。
点数が高いのは年干の官殺／官なので、氏にとっては仕事、貢献、名誉などが重要です。
事実、氏はこどもの頃から「世界を救う」という夢に剋されていて、お金はそのためのビジネスの結果に過ぎません。
つぎは、ジェフ・べゾス氏の命式です。
庚 乙 癸
申 丑 卯
日干は（2＋4＋5）÷3＝3.7点、四捨五入すると4点なので身強です。
ステップ1、日干は庚だから財／禄の五行は金剋木で木ですが、月干に乙があります。
加えて、年干の癸は金生水で食傷／寿だから、ビジネスのポテンシャルは高い。
事実、彼の興味はもっぱらビジネスに勝つことで、そのために掲げているのが「顧客第一」です。
ステップ2、月干の乙のエネルギーは（5＋2＋1）÷3＝2.7点、四捨五入すると3点なので小さくはありません。
後天運で財／禄のエネルギーが大きくなると、さらに大きなお金を手にすることが期待できそうです。
