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人生後半の処世術について考えます

市川猿之助氏の一家心中未遂事件(算命学)⑦

家系に働く運勢の力も感じます。

特に先代は、井蘭斜格で孤独運が強いことに加えて、香川照之氏は天中殺のときの子で生年中殺です。「家系を継がせるな」と言われているようなもので、実際、先代は妻子を捨てて踊りの師匠の夫人と駆け落ちしてしまいます。

しかし、猿之助名跡を子に継がせたい香川照之氏が、先代との和解を進めて子と一緒に歌舞伎界に入るのですが、それが親子ともに天中殺の年でした。「お前たちは入るな」と拒否されているようなものです。

また、市川猿之助氏の父で先代の弟の四代目市川段四郎氏は、一門を支える存在でしたが、2003年に一門から離れています。一説では、自分(市川段四郎氏)の子に名跡を継がせようとしない先代に見切りをつけたからだと言われています。

そして子が猿之助名跡を継いだ2012年(壬辰)に一門に戻るのですが、このときの市川段四郎氏の年運、大運、宿命を左から右に並べると、次のようになります。

壬 辛  乙 乙 丙

辰 丑  未 未 戌

日干支が律音で家系あるいは兄弟=先代と同じ道を歩むべき宿命ですが、子の干がなく縁は薄い(ちなみに、市川猿之助氏の宿命には父の干がありません)。また、大運の辛は年干の丙と干合して壬になるとともに、年運(壬辰)で壬=子の干が周り、干合して変化した年干支(壬戌)と納音になります(虚気納音)。すなわち、宿命にはない子に対する夢が叶う(本来なら継げない猿之助名跡を子が継いだ)ときと解釈することもできます。こじつけのような気もしますが、誤った解釈ではないと思います。

そして、市川猿之助氏は未婚で子がなく、襲名のときと同じ水が周った今年、これを否定するような事件が起こったというわけです。

あくまで運勢上の話ですが、香川照之氏と市川猿之助氏の事件の原因は、猿之助名跡をめぐる先代の判断の誤りにあるといえそうです。