さらに、『運の方程式』では、それぞれのステップでの実践的なポイントを挙げています。
◇行動量と多様性を同時に増やすには、意識的に「好奇心」を高めていくことが必要。好奇心を高めるには、まずは好奇心旺盛な人物の振りをし続けるのがポイントで、そうすればやがて根づいてくる。
◇予期せぬ幸運の大半は他者からもたらされるが、重要なのはいろんなひとと交流すること。成功者は、特定のひととのつながりは薄いが、多様な社会的ネットワークを持っている。
◇多様な行動で生まれた良い偶然を察知するには、「観察」に時間を費やして、「問い」を繰り返すことが重要。問いが問いを生む体験を重ねることで、身の回りの小さな変化に注意を向けるのがうまくなる。
◇成功者の多くは、最初は（分野を絞らずに）幅広い分野に力を「分散」させて試行錯誤して、成果があがり始めてからは一つの分野に「集中」して取り組む、ということを繰り返している。
◇行動が増えれば失敗も増えるので、失敗の痛みから早く立ち直る「回復力」が重要。成功者にみられる特徴を分析すると、早く失敗したほうが後で大きな成功を手にしているし、最初の失敗から二回目の失敗までの間隔が短い（立ち直りが早い）。失敗は、科学の実験と同じく、ただのデータポイントのひとつと考えるマインドセットが重要。
そして、この本の良いところは、それぞれのスキルを高めるための豊富なアクションリストが用意されていることで、とても参考になります。一読をおすすめしたいと思います。
