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人生後半の処世術について考えます

花の宿命(いのち)グレース・ケリーとオードリー・ヘプバーン⑧

残念なのは、月支にある壬の消化です。彼女の日干は辛=宝石ですから、壬は汚れを落として輝かせてくれる守護神で、強い金を漏らしてバランスをとる意味でも、とても大切な干です。それは、唯一の水で、父親の干であるとともに、子供の干でもあります。

だから、父親との関係が子供との関係にも投影されやすい。彼女は、偉大な父親に抑圧されて育ちましたが、子供たちにとっても偉大な母親として自分たちの生きかたを支配する毒親的な存在でもありました。特に二人の娘は、成人してから結婚と離婚を繰返して、しあわせそうには見えません。

完璧な母親を演じることもできたのかもしれませんが、彼女の壬の消化には問題があったように思います。意識はしていなくても、自分が父親からされていたのと同じように、子供たちにも自分と同じ生きかたを強いていたのかもしれません。壬は日干からみて寿ですから、子供たちには(支配するのではなく)もっとサポーティブな存在であるべきだったのでしょうが、彼女の人体図には鳳閣星・調舒星がありませんから、意識しないと改めるのは難しいと思います。

 

彼女が亡くなったのは、壬戌の年です。彼女が女優として成功した(最初のヒット映画に出演した)のはその30年前の壬辰の年ですから、納音です。寿の年でもあります。壬が周って狂い咲き運で運勢を伸ばして、ここまでに壬の消化を見直しなさいというタイミングで人生を終えた。自動車事故でしたが、隣には次女のステファニーがいました。

後付け解釈ではありますが、因縁めいたものを感じます。