THIS IS YOUR LIFE!

人生後半の処世術について考えます

「女帝」小池百合子氏⑤

氏は、カイロ大学の二年生に編入学したものの、落第してしまいます。現地の優秀な学生でさえ卒業できるのは四人に一人なのに、アラビア語の読み書きさえもままならなかったというのですから、当然でしょう。

しかし、チャンスが訪れます。父親の売り込みで、サダト大統領夫人の来日のアテンド役の末席にもぐりこめたのです。氏は、新聞、ラジオ、テレビなどで「カイロ大学卒、初の日本人女性」とウソをつき、マスコミはそれにだまされて、遂には日本テレビ竹村健一の世相講談」の番組アシスタントになります。

そこで、氏は、政治家、財界人、学者、メディア関係者など大物に近づき、かわいがられて引き上げてもらうという父親譲りの生きかたを実践していきます。エジプト時代の知人はいいます、「彼女には、頼りになる技術や知識があるわけじゃない・・・強みは容姿と『カイロ大学卒』という肩書だけ・・・だから、人に頼るし、利用する・・・刹那的な生きかたになる」。

そして、NHK「ニュースセンター9時」の宮崎緑テレビ朝日ニュースステーション」の小宮悦子に代表される女性キャスターの時代が訪れ、氏は容姿と「カイロ大学卒」という強みでテレビ東京の社長に気に入られて、ワールドビジネスサテライトの初代メインキャスターに就任します。関係者曰く「相撲でいえば、十両からいきなり横綱になったようなものだ」と。

同じ場所に留まり続けていたら、氏は普通のひとで終わっていたでしょう。氏はそれをわかっていたから、今いる場所を壊して、新しい場所へと急いだ。そこに四鎮貴格の運勢が働いたのだと思います。