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人生後半の処世術について考えます

ボブ・ディランに学ぶ⑤

33歳でツアーに復帰してからは再びヒット作を連発しますが、37歳で忌神が周る大運になると、以前のようには売れなくなって創作にも陰りが出てきます。

そして、長く苦しんだ後、56歳のときに7年ぶりに出したオリジナル・アルバムが大ヒットします。その後も「霊感がなくなった」と苦しみながらも創作を続け、65歳で5年ぶりに出したアルバムが再び大ヒット、ディラン再評価の動きが起こります。その後、71歳で大統領自由勲章、75歳でノーベル文学賞を受賞することになります。

実は、この間ずっと(76歳まで)忌神が周る大運なので、運勢を落としてもいいような時期です。しかし、同時に忌神が宿命の天干と干合するので、影響は打ち消されます。また、日干は壬=湖、夏月の生まれなので、火や(水を剋す)土が強くなると湖を涸らしてしまうから忌神なのですが、彼はずっと火=カネや土=名誉から離れた生き方をしていますから、そのような心配はありません。

ノーベル文学賞発表から二週間も沈黙を続けたのは、彼らしいと思います。素直にうれしいが、評価されたのは作品で人格ではないのだから、自分にスポットライトが当たってお祭り騒ぎのようになるのは、まっぴらごめんだ、ということでしょう。