THIS IS YOUR LIFE!

人生後半の処世術について考えます

なぜ、未来を占えるのか⑦

これは読売新聞グループ本社主筆渡邉恒雄氏の宿命です。

なるほどと思うのは、氏がこの宿命のように生きているからで、同じ生年月日の人がみな「ナベツネ」のようになれるわけではありません。

氏は、8歳の時に父親を亡くし、家長として一家の責任を負うことになります(五人兄弟の長男)。母親からはいつも「お前は総領だ・・・勉強して偉くならないかん」と叱咤されていたといいます。

政治記者になってからは、社長の正力松太郎や大物政治家の大野伴睦に気に入られて、大野の右腕として保守政界に強いコネクションを築きます。同時に、新人の時から社長を目指して、毎週社内で会合を開いてシンパを増やし、多くの著作でも知られるようになって、出世していきます。ライバル幹部に「オレのいうことに忠実に従うやつだけが優秀な社員だ」と語っていたとか。

そして、コネクションを使って、非主流派だった中曽根康弘を総理大臣にまでさせて、以後は「政界のフィクサー」として総理大臣を動かすような地位にまで上りつめたわけです。

 

宿命の六文字だけで、こんなに細かく未来がわかるわけでは、もちろんありません。

しかし、自分の生き方のポイントはわかります。もし彼が甘やかされた幼少期を過ごしていたら、わがままではた迷惑なだけの人物で終わっていたかもしれません。

また、人生の流れのなかで運勢のよい/悪い時期、そのためにやっておくべきことはわかります。もし彼が周りに流されるような生き方をしていたら、43歳からの10年間は大きく運勢を下げていたかもしれません。

占いでわかるのは、人生の枠=宿命を形づくる気だけです。その気の流れにしたがいながら、具体的にどのような人生にしていくかは、私たち次第です。人生は、あらかじめ決定されているものでも、まったく自由なものでもありません。

This is my life!’と胸を張って言える人生にしたいと思います。